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[とくダネ!ナオキ 第116話]EU AI法―AI生成コンテンツのマーキングとラベル付け

2026年8月2日からEU AI法(EU AI Act)が、一部の条項を除き、ほぼ全面適用されます。

EU AI法の第50条は透明性義務に関する条項です。企業がAIシステムとやり取りしている場合、ユーザーにその旨を通知しなければならないと規定しています。この条項の中で、AIを利用してコンテンツを生成し、それを公表・公開するデプロイヤーに適用されるのは第4項と第5項です。

以下Geminiによる要約です。

第4項:画像、音声、動画をAIによって生成・加工し、「実在する人物、物、場所、事象などが本物であるかのように見せかけたコンテンツ(ディープフェイク)」を公表・公開するデプロイヤーは、それがAIによって生成・加工されたものであることを明確に開示しなければならない。

第5項:一般の関心事項(政治、経済、社会問題など)について、公衆に情報提供することを目的としたテキスト(文章)をAIで生成・編集して公表するデプロイヤーは、そのテキストがAIによって作成または加工されたものであることを開示しなければならない。

※デプロイヤー(Deployer):この場合はAIにまつわるシステムやサービスを提供する企業や組織。

これには免除、例外措置があります。Geminiによれば、

第4項(画像・動画・音声)は「見た目のリアルさによる誤認を防ぐこと」が最優先されるため原則として厳しい開示が求められるのに対し、第5項(テキスト)は「人間の編集責任・チェック体制」があれば免除されるという柔軟性が設けられています。

ということになります。

上記はあくまでAIによる要約です。もし読者の皆様がAI生成コンテンツをEUの読者向けに発信される場合は、必ず事前に規則原文をお読みになり問題ないことを確認してください。

企業の第50条への準拠を補助するために、EUのAI事務局は、AIで生成されたコンテンツの透明性に関する実施規範“Code of Practice on Transparency of AI-Generated Content”を2026年6月10日に発表しました。

この実施規範の中には、AIを利用して制作したコンテンツを発信する企業が、AI生成物であることを示すために使用できるアイコンが示されています。

基本的なアイコン

AIがディープフェイクコンテンツ(AIを用いて実在する人物の顔や声、映像を精巧に合成・改変する技術による画像、音声、動画などのコンテンツ)や、公開されたテキストの作成に関与した場合、あるいはカスタムテキストラベルやインタラクティブなセカンドレイヤーが実装された場合にこのアイコンを使用します。

AI使用アイコン

使用例(背景色ごとに複数のバリエーションあり):

BLACK
AIアイコン BLACKの使用例

WHITE
AIアイコン WHITEの使用例

BLACK 50%
AIアイコン BLACK 50%の使用例

WHITE 50%
AIアイコン WHITE 50%の使用例

完全にAIによって生成されたコンテンツ用のアイコン

ディープフェイクコンテンツ(画像、音声、動画)全体、あるいはテキストが、人間による作成要素や編集上の関与(プロンプトを除く)を一切伴わずに、AIによって完全に生成された場合に使用します。

AI GENERATEDアイコン

使用例(背景色ごとに複数のバリエーションあり):

BLACK
AI GENERATEDアイコン BLACKの使用例

WHITE
AI GENERATEDアイコン WHITEの使用例

BLACK 50%
AI GENERATEDアイコン BLACK 50%の使用例

WHITE 50%
AI GENERATEDアイコン WHITE 50%の使用例

部分的にAIによって修正されたコンテンツ用のアイコン

既存の、人間が作成したコンテンツがAIによって部分的に改変され、公共の関心事に関するディープフェイクやテキストに変えられた場合に使用します。

AI MODIFIEDアイコン

使用例(背景色ごとに複数のバリエーションあり):

BLACK
AI MODIFIEDアイコン BLACKの使用例

WHITE
AI MODIFIEDアイコン WHITEの使用例

BLACK 50%
AI MODIFIEDアイコン BLACK 50%の使用例

WHITE 50%
AI MODIFIEDアイコン WHITE 50%の使用例

この実施規範は次のURLで参照することができます。

https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/ip_26_1328?utm_source=substack&utm_medium=email

このページではNext Stepとして以下のように参加を求めていることに注意してください。

Next steps

The Code is now open for signatures. The Commission invites all providers and deployers to sign. Once the Commission and AI Board approve the Code as adequate, providers and deployers who sign will be able to demonstrate compliance with the relevant AI Act obligations that start to apply on 2 August 2026.

この原稿を書いているときに、欧州委員会の新しいガイドラインを7月20日付のプレスリリースで知りました。

https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/ip_26_1653?utm_source=substack&utm_medium=email

このプレスリリ-スページからガイドラインと行動規範の双方を参照することができます。プレスリリ-スの一部を和訳したものが次です。

このガイドラインでは、特定の概念の説明、例外事項、および例が示されています。これには、チャットボットなどの直接対話型AIシステム、部分的または完全にAIによって生成されたテキストを含む合成コンテンツ、ディープフェイク、公共の利益に関するAI生成テキストなど、直接対話型AIシステムを構成する要素、およびスペルや文法の修正などの標準的な編集といった関連する例外の例が含まれます。

最後に、ガイドラインでは、AI法の透明性義務の遵守をどのように証明できるかについて説明しており、その中には、法的確実性を提供し、AI法の遵守を証明するためのシンプルで実用的な方法である行動規範の遵守も含まれています。

また次のことも書かれています。

欧州委員会のAI法における透明性に関するガイドラインは、AI生成コンテンツの透明性に関する行動規範を補完するものです。この行動規範は、数百の利害関係者からの意見を取り入れ、独立した専門家によって作成されました。欧州委員会とAI委員会は、この行動規範が、AIの提供者および導入者がAI法への準拠を示すために依拠できる、適切かつ自主的な手段であることを確認しました。

この文によって行動規範が承認されたことになります。

ガイドラインのURLは次のとおりです。

https://digital-strategy.ec.europa.eu/en/policies/guidelines-transparency-ai-generated-content

徳田直樹 プロフィール

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