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パセイジ通信

とくダネ!ナオキ 第36話
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[とくダネ!ナオキ 第36話]自転車と道路交通法の関係(その2)

自転車運転者は道路交通法(以下道交法)を知らないとしか思えない事例があまりに多く見受けられるので、再びおかしな自転車走行を取り上げることにします。

また迷惑な自転車に出くわしましたか?

前回話題にしたのと同じ芝5丁目の交差点です。品川方面から浜松町方面に走行してきた自転車が、車両用信号が青にもかかわらず横断歩道に移動して停車しました。

Google Mapより

横断歩道で停車? スマホでも操作するためにですか?

いえ、自転車は車両なのでそのまま走行し続ければよいのに、左折して横断歩道の端に停車したのです。
そのまま歩行者用信号が青になるまで待って、歩行者が歩き始めると横断歩道上を走行して渡り、渡り切る直前に車道に戻って自転車レーンを走行していきました。もちろん車両用信号は赤です。

Google Mapより

うーん、不可解な行動ですね。つまりきちんと車道の自転車走行レーンを走行しながら、交差点を直進するときは歩行者の仲間入りをしていた、ということですか?

これが一度や二度ではありません。ここ半月で片手に余る回数くらい同じような走行を見ています。
少し行動は違いますが、十字路を車両用信号青で通過するときに、わざわざ横断歩道へ迂回して走行するケースも珍しくありません。

これはやはり自転車は軽車両であるという理解がないということですか?

そうです。車両用信号は青だから直進すれば良いだけです。でも、なぜ道交法に違反してまでわざわざ横断歩道へと迂回するのでしょうか。

後続車に追い抜かれるときの危険を避けるためでしょうか?

ここからは私の勝手な想像ですが、自転車で車道を走行するのは車道に自転車走行レーンが描かれているからでしょう。

車道上の自転車走行可の表示

しかし、運転者の意識は「自分は歩行者だ」なのでしょう。だから、大きな交差点では車両用信号が青でも交差点内の横断歩道で止まる。歩行者用信号が青になると道交法違反にもかかわらず横断歩道上を走行して交差点を通過し、そのまま、それまでのように車道走行を続けるということでしょう。というのが私の想像です。

このような走行をする自転車運転者は、自転車が車両であるという意識がないのではないでしょうか?
道交法を知ったうえで、自分の都合に合わせて車両用信号と歩行者用信号を使い分けている確信犯もいます。

それはしょっちゅう見かけますね。歩車分離式の信号なんかはいつでも青ですから(笑)、我が物顔で信号無視している人は多いですね。

これは警察が取り締まるべきです。テレビのニュースで知りましたが自転車の道路交通法違反を厳しくするようです。悪質な違反者には赤切符を切ると言っています。しかし、道交法を知らない運転者は取り締まる以前に教育が必要です。道交法の講習会を受けなければ運転できないように、運転許可証を発行するなどの手立てを考えなければならないと思います。

そういう意味で、私もふと疑問に思うことがあります。
大阪営業所が面している土佐堀通ですが、数年前に自転車走行レーンが側道に設けられました。
にもかかわらず、職務中の警察官が歩道を自転車走行しています。しかも、明らかに徐行速度ではありません。
普通に考えれば、一見してわかる制服の警察官などは率先して自転車走行レーンを走行すべきだと思いますが。

警視庁と大阪府警では少し違うようですね。警視庁の方が一般人に対するお手本となる行動を取るように指示していたことがあるような気がします。芝5丁目交差点の横断歩道の自転車での横断の仕方にそれが見受けられます。一般人が守っているのは余り見かけませんが。

どの街でも警察官こそ見本になるべきだと思うのです。多少職務の移動に支障をきたすかもしれませんが、
・自転車走行レーンの走行見本となる
・駐停車禁止車両を取り締まる、あるいはその抑止行為となる
・歩道走行の自転車、および逆走など道交法違反に該当する自転車に注意喚起できる
など、警ら中や移動中でも一石二鳥になると思うのです。ですが警察自転車が自転車走行レーンを走行しているのをこの土佐堀通では見たことがありません。

大阪は格好をつけるのを嫌うのでしょうか?(笑)警察官が一般人と同じ行動を取るようですね。

でも確かに警察官にはお手本となる行動を取ってもらいたいですね。自転車走行レーンを率先して走行してほしいと思います。それと悪質な自転車の違反者をもっと指導、摘発してほしい。自転車乗りに対して弱気だとしか思えません。赤切符を出せるなら出してほしい罰金を取るのは効果的だと思います。

先ほどのケースの場合、歩道走行は原則徐行として明らかに警察官が違反しています。
この意識の低さはそのまま市民生活にも表れていると思います。いわゆるキャンペーン(特別取締)のときにだけ取り締まっても、違反者に言い訳を与える要因にもなると思うのです。

正確には自転車走行指導帯と呼ぶ種類のレーンのようで、道交法上自転車が通行すべき部分ということですね。

だとしたら警察が率先して走らんかい! とぶっちゃけ思います。(笑)
先日、ここの対面に渡ろうと信号待ちをしていて、青になったので進み始めるとけっこうなスピードの自転車が左方向の車道から突っ込んできました。逆走と信号無視ですね。

自転車乗りの半分は道交法の存在を知っていながら、自分が自転車に乗っているときはそれが適用されないと思っているに違いありません。都合よく自分が歩行者だと思っています。さらに歩行者を上から目線で見ているような走行も見受けられます。

物理的にそうですから気持ちの上でも自然にそうなるのでしょう。ましてや子供を同乗させているときは万能感すら持っているような感じです。

交通事故は減少しているそうですが、首都圏や大阪においては自転車や電動キックボードが関係する事故の割合は増えているそうです。

あと最近気になっているのが、女性に多いのですが晴れた日の傘差し片手運転です。運転能力が低いのでふらふらしながら歩道を走行する。自分には紫外線を防ぐという大義名分かあると思ってるのかもしれませんが、歩行者には迷惑以外の何者でもありません。片手運転で危なっかしく走行するのはやめてほしいですね。

どちらにしても道交法違反ですよね。

多くの都道府県では、傘差し運転はもちろん傘ホルダーに固定したり、スマホを使ったりしながらの運転を禁止しています。違反すると5万円以下の罰金に処せられますが、それが原因の事故を起こした場合過失責任を問われます。いわゆる刑事罰も民事訴訟もあり得るのです。

もう少しそのリスクを認識した方が良いですね。実際にそういう事故が多発しているのですから。

ありがとうございました。

第29話 自転車と道路交通法の関係(その1)

徳田直樹 プロフィール