[とくダネ!ナオキ 第47話]表現は統一しなさい
以前、温水洗浄便座のリモコンに関して表現の統一を話題にしましたが、今回はコーヒー飲料のラベルの表現を取り上げてみたいと思います。
自販機やコンビニで見かける商品ですね。
私は普段ブラック派なのですが、ときどき砂糖も甘味料も入っていないカフェラテが飲みたくなることがあります。
でも、買おうとしてラベルを見るといつも迷うのです。次のボトルのラベルを見てください。
この中で砂糖も甘味料も入っていないカフェラテがどれだか分かりますか?
ラベル上の表現(キャッチコピー)を見てください。
目に付く言葉ですか?
1は「ビター」、2・3・4は「甘くない」、5は「砂糖不使用」、6は「THE ZERO」。
いわゆる無糖は5番目と6番目の商品ですか?
はずれです。実際は1と2には原材料として「砂糖」が使われています。
また、4は原材料として「トレハロース」が使われていて、トレハロースはでんぷんを主原料とした甘味料です。
さらに、5は「デキストリン」、6は「食物繊維(難消化性デキストリン)」が原材料欄に記載されています。
明示的に甘味料とは記載されていませんが、デキストリンをインターネットで調べると甘味を付けるために使われているようなのでこれも甘味料と考えていいですね。
ですから、砂糖も甘味料も入っていないのは3だけです。
ラベル的にいちばん甘そうなデザインですね。
メーカーのマーケティング部門の方々は、「ビター」、「砂糖不使用」、「ZERO」などと書いてあれば、消費者が砂糖や甘味料は含まれていないと判断する可能性を考えなかったのでしょうかね?
考えてもあえて無視したのかもしれませんが。
私も珈琲系は無糖派ですから、完全に取り違えますね。
そうですよね。ところで「甘くない」が3つの商品で使われていますが、原材料は「砂糖入り」、「砂糖及び甘味料なし」、「甘味料入り」とバラバラです。これはメーカーが異なると同じ表現の意味も違うということです。これはやめてほしいですね。
日本のメーカーはこのように他のメーカーが同じ表現を別の意味に使っても気にしないことが多いように思います。消費者のことなんか考えていないのではないか?と思われても仕方がありません。
原材料を暗示するような表現は業界で統一してほしい、いえ統一すべきだと考えています。
今回の例のように消費者が取り違える可能性があるのであれば、それは統一すべきだと思いますね。
ちなみに砂糖及び甘味料不使用のコーヒーの呼び方は「ブラック」または「Black」で統一されているようです。
さすがにブラックコーヒーに対しては独自の表現は使えないのでしょう。