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[とくダネ!ナオキ 第83話]看板あれこれ

看板をみると表現上気になることがよくあります。今日は最近気になった看板を紹介します。まずはこれです。

コインパーキングの看板

「無断駐車は罰金●万円申し受けます」というありふれた駐車場の看板です。

店舗の駐車場などでよく見かける表示ですね。何が気になりましたか?

気になるのは「罰金」という用語です。言わんとしていることはわかります。しかし、罰金というのは刑法で定めた刑罰のひとつです。罰金を人に課することができるのは国だけです。民間人は他人から罰金を取り立てることはできません。

なるほど、刑事罰における過料という意味なので、用法としては間違っているということですね。

そういうことですね。「罰金」という言葉は会話の中では制裁金の意味で使われることがよくあります。
例えば「約束破ったら罰金とるよ」とか「遅刻は罰金ものだよ」などという使い方です。しかし、看板のように恒久的に存在している媒体で使うのは、ほとんどの人は気にしないでしょうが、私には少し抵抗があります。

正しい用語、用法を使うのがライターの使命ですからね。(笑)

ただし「制裁金3万円申し受けます」より「罰金3万円申し受けます」のほうが効果はあるのでしょう。私が違和感を持つのは、多分、法令・規格に関わる仕事が多いせいでしょうね。次のような看板もよく見かけます。

利用者以外の駐車お断りの表示

レッカー移動します、という表示もよく見かけますね。大阪では車をボコボコにしますという表示もたまにあります。(笑)

レッカー移動は問題ありませんが、レッカー料金はだれが負担するのだろうという疑問は生じます。書いた人がレッカー車を所持している可能性はあまり高くないと思います。

ま、コレも軽い脅しですよね。

ほぼ市民権を得ていると思われる表現が次です。

電柱の駐車場の表示

「最大料金有」は、上限が決まっているという意味なのですが、あいまいな表現です。例によってChatGPTに聞いてみました。

私:

「最大料金有」は表現としておかしくないですか?「料金上限設定あり」のほうが良いような気がします。

ChatGPT:

おっしゃる通り、「最大料金有」は少し不自然に感じる表現です。日常的な日本語や看板表記としては意味は通じるものの、やや直訳的・機械的な印象を与えることがあります。

### 比較してみましょう:

– **最大料金有**

→ 意味は「ある一定額以上は料金が加算されない」ことですが、「最大料金」という表現自体がやや曖昧です。聞き慣れない人には「何が最大なの?」と思わせるかも。

– **料金上限設定有**

→ こちらの方が明確で丁寧な表現です。「料金の上限が設定されている」という情報がそのまま伝わります。

### 他にも使われやすい表現:

– **上限料金あり**

– **最大〇〇円まで**

– **〇〇円打ち止め**(駐車場などでよく見る)

– **一定額で打ち切り**

– **定額制あり(時間内)**

### 結論:

「料金上限設定有」や「上限料金あり」の方が、読み手にとってわかりやすく、自然な日本語です。看板や案内文で使うなら、より明瞭で柔らかい言い回しを選んだ方が伝わりやすいですね。

さすがです。こういった質問には実によく答えてくれます。私が言いたいことをよく整理してくれています。説得力も十分です。AIはうまく使いたいですね。

こういう答えが返ってきても、さすがに驚かなくなりましたね。

さてこのようなコインパーキングの料金の計算方法がとても分かりにくいのです。次にコインパーキングの料金説明の表現を紹介します。まずはこれ。インターネット経由で得た情報です。

コインパーキングを使うときは、まず時間単価を知りたいと思うのではないでしょうか。しかし、のっけから“[全日]最大料金(繰り返し適用)”という文字列。慣れていないので意味が良くわからない。

そこでまたまたChatGPT:の登場です。この画像を送って内容を説明してもらいました。

ChatGPT:

画像の内容をもとに、このコインパーキングの料金設定をわかりやすく説明しますね。


✅ 表示内容の読み解き

【料金】[全日]最大料金(繰り返し適用)

◆ 8:00~17:00 最大料金1650円

◆ 17:00~8:00 最大料金800円

【通常料金】

◆ 0:00~0:00 30分 350円

【台数】26台


✅ 意味の説明

【1】最大料金(繰り返し適用)について

  • 「最大料金」は、その時間帯にどれだけ停めても上限はこれだけという料金。
  • 「繰り返し適用」なので、毎回時間帯が切り替わるとまた最大料金が適用される。

【2】時間帯ごとの最大料金

時間帯 最大料金 繰り返し適用? 備考
8:00~17:00 1,650円 はい 昼間の料金(毎日)
17:00~翌8:00 800円 はい 夜間の料金(毎日)

つまり、昼と夜でそれぞれ別々に「最大料金」が設けられていて、それぞれ毎日繰り返し適用されます。

たとえば:

  • 朝8:00~17:00停める → 最大1,650円
  • 続けて17:00~翌8:00まで停める → 最大800円 → 合計2,450円で24時間停められます。

【3】通常料金(時間単位の課金)

  • 表示では **「0:00~0:00 30分350円」**と書かれていますが、これは「全時間帯共通で、30分ごとに350円」という意味です。

(※一見すると変な時間に見えますが、よくある表記方法で「24時間ずっとこの料金」という意味)

最大料金が適用されない短時間利用などでは、この通常料金で計算されます。


✅ まとめると…

  • 昼間(8:00~17:00)最大:1,650円
  • 夜間(17:00~翌8:00)最大:800円
  • このセットは毎日繰り返し適用される
  • 短時間なら「30分350円」で課金される

気をつけるポイントとしては「最大料金が時間帯で分かれていること」と「それぞれ繰り返し適用される」点です。

もし「何時から何時まで停めたいんだけど、いくらになる?」みたいな具体例があれば、それに合わせて計算もできますよ😊

すばらしい。意味がすっきり理解できました。こういう課題にはAIは強いです。
コインパーキングよChatGPTを活用せよ!と言いたいですね。

そもそもわかりやすく表示しておきなさい、という問題のような…

徳田直樹 プロフィール

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