
[とくダネ!ナオキ 第80話]新手のフィッシングメール(記事)
最近、新手のフィッシングメールが届きました。内容が笑えるので紹介します。

差出人のメールアドレスが.cnなのですぐフィッシングだと分かるのですが、文面が今までになかったくらい笑えるものだったので紹介したくなりました。
特典内容が
「特別懐石コース料理(季節の旬食材を贅沢に使用した料理長特選メニュー)」
と書かれています。しかし「ご利用可能な店舗と開催期間」の東京の店としては
**東京:銀座L’Osier(ロオジエ)【ミシュラン3つ星】**
だけしかリストされていません。ロオジエはフランス料理の店です。特別懐石料理を出すとは思えません。アステリスク2つの意味も分かりません。(この写真にはありませんが、注釈には※が使われています。)
このレストランリストには全国14都市のミシュラン星付きレストランの名前が書かれていますが、懐石料理の店は1件もありません。京都は、「祇園ささき」という店が記載されていますが、この店は特別懐石料理などのメニューはなくて「お任せコース」が昼夜それぞれに1コースしかありません。このフィッシングメールに書かれたサービスを提供してくれるとは思えません。
また、開催期間についてはメールのどこにも情報がありませんでした。
ここまで書かれた内容だけを見れば、日本人が関わっていないことは明らかでしょう。もしかするとこれもAIが作ったものかもしれません。この文章の下に料理の写真が載っていました。

サラダボールに入っているのはタコスの具材のようです。さらに、ハンバーガー、手羽先(ソースはケチャップ)、コーンチップス(ポテトチップス?)、ライム、さらに右下にタコスのようなものが写っています。メキシコかアメリカのレストランで出てきそうな料理です。この写真の料理が特別懐石料理だとは、日本人なら誰も思わないでしょう。画像の内容がこのようにトンチンカンなのでAIが作った可能性が高いのではないかと考えた次第です。
写真右にビール缶が写っているので調べてみました。私が自分の目とGoogleを使って調べた結果ではシカゴのHalf Acre社のDAISY CUTTER PALE ALEというビールの缶(下の写真右)によく似ています。
そのビール会社のホームページからダウンロードしたビール缶のデザイン(下の写真右)とはデザインが違います。しかし、左の缶の下部の「ACRE」という文字から製造会社と製品名は間違いないと思われます。発売時期が違うのかもしれません。いずれにせよ、懐石料理で缶ビールをそのまま出すことは考えられません。

ちなみにChat GPTに左の写真でメーカーと製品を予測させたところ
このデザインと名前から、「Rust & Cutler Pale Ale」 というクラフトビールの可能性が高いです。メーカー名は「RUST & CUTLER」か、それに関連するブランドだと思われます。ただし、正確なメーカーを特定するためには、もう少し情報が必要です。
との答えが返ってきました。やはり人間の目のほうがグラフィック情報に対する識別能力が高そうです。
想像力があるかないかの問題かもしれません。