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[とくダネ!ナオキ 第106話]日本語は便利なのです

Facebookに次のような投稿がありました。

Facebookに投稿されたレイムズ大聖堂

原文は英語なのですが、勝手に翻訳してくれています。この写真はフランスのランスという町の大聖堂です。説明の原文は次のとおりです。

Reims Cathedral is best known as the coronation site of French kings, which is why Reims is often called the “City of Kings.” For centuries, monarchs were crowned here in ceremonies designed to impress not just France, but all of Europe. In total, 32 kings were crowned in Reims, 25 of them inside the current cathedral.

レイムズというのは英語の文章にフランス語の地名などが入っている場合に機械翻訳で起こりがちな翻訳ミスです。次の投稿にも同じエラーがあります。

Facebookに投稿されたレイムズ大聖堂

Reimsは日本語ではランスと書くのが普通です。

ランスに関しては第77話でも取り上げましたが、画家藤田嗣治の遺骨が納められているフジタ礼拝堂があることでも有名です。

画家藤田嗣治の遺骨が納められているフジタ礼拝堂

ここは、シャンパーニュが好きな人には知られているG.H.マム社の敷地内に建てられたロマネスク様式の礼拝堂です。

ランスで思い出した小説の場面があります。村岡花子訳の赤毛のアンシリーズの「アンの娘リラ」に出てきた次のような会話の場面です。

「それはそうと、奥さん、Rheimsというのはライムズと読むんですか、それともリームズですか、レームズですか、レムズですか?」

「ランズと読むんじゃないかしら、スーザン」

この翻訳の読みにレイムズはありません。レームズがそれに近いようです。

原文ではReimsがRheimsとなっています。Reims についてPerplexityは次のように言っています。

フランスの都市 Reims について、英語(特に古い英語文献)では「Rheims」という綴りが実際に使われていた時代がある。現在は一般には「Reims」が標準だが、19世紀~20世紀前半あたりまでの英語圏の地名表記や歴史書などでは「Rheims」が比較的よく見られる。

原作が書かれたのは20世紀初頭なのでRheimsと書かれているわけです。このようなつづりの地名はプリンスエドワード島のイギリス系の住人にとってどう発音すべきかを迷うものだったようです。ここで疑問を持ったのがこれらのカタカナによる単語は原文の英語ではどう綴られていたのだろうかということです。リームズ、レームズ、およびレムズは発音を迷うことがないつづりで書かれているはずです。そこで原文を探してみました。原文は次のとおりです。

“Mrs. Dr. dear, can you tell me if R-h-e-i-m-s is Rimes or Reems or Rames or Rems?”

“I believes it’s really more like ‘Rhangs,’ Susan.”

これから察するに、次のようなつづりだと発音を迷わないのでしょう

Rimes ライムズ
Reems リームズ
Rames レームズ
Rems レムズ
Rhangs ランズ

Rhangsだと迷わないのにRheimsだと迷ってしまうのです。Rheimsというつづりは英語にはないからでしょう。

このように欧米の言語ではつづりを見ただけではどう発音してよいか判断できない場合があります。日本語でも漢字の読みが複数あって、どう発音したらよいかわからないことはあります。しかし、カタカナやひらがなという表音文字があるのでルビを使って発音を示すことができるので便利です。日本に生まれてよかったと思います。

徳田直樹 プロフィール

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(第101話~)