[とくダネ!ナオキ 第39話]どっち通行?
2022年12月1日現在、東京新宿駅西口の小田急デパートは建て替えの準備に入っています。これに伴って小田急線の地下出口の周辺の通路(下記参照)では通行規制を行っています。
上記地図のコンビニエンスストアは衝立で囲われて、付近は次のようになっています。
矢印は歩行者の通行区分を表しています。図の水平方向の通路は右側通行、右側の垂直方向の通路は左側通行です。天井からの吊看板と床の矢印で通行区分が示されています。
写真 1と写真 2は縦方向の通路(左側通行)で、写真 3と写真 4は水平方向の通路(右側通行)です。次の写真 5は、写真 3の位置から衝立の角に向かって撮ったものです。
水平方向の通路の左端(地図の外)と垂直方向の通路の上端には誘導員が配置され、拡声器を使ってそれぞれ右側通行と左側通行をするよう案内しています。しかし、水平方向の通路を通る人は、ほとんど通行区分を守っていません。通路の入口に標識と床には通行矢印があり、アナウンスで知らされるにも関わらず左側通行をしているのです。
写真 3に見られるようにアナウンスや矢印の表示を守った右側通行している人とぶつかりそうになったりするにも拘らずです。私も地図の左側からこの通路に入るときにはつい左側通行をしてしまいます。どうしてでしょう?
行動心理ですか?
仮説は2つあります。よく言われていることですが、ヒトは左側通行が自然であるという理由です。心臓が左にあり、左側を無防備にして他人とすれ違うことに不安を感じるので通路の左側を歩くという都市伝説のような仮説です。
ヒトの競技用トラックがそうであるようにですね。ただなぜか競馬場は両方ありますよね?(笑)
もう1つの仮説は、先の垂直通路へ左折する人が多く、小田急改札から来た人も合わせて多くの人が左側通行することが分かっているから最初から左側通行してしまうというものです。後者は少し牽強付会のきらいがあります。
写真 4の上右側の女性2人はこの先で右折するのに左側通行しているのです。私は都市伝説の方を信じたい。(笑)
やはり無意識にも左側通行というのが慣習化していると思います。ただ、それをまったく無視する人はいますね。偏見かも知れませんが女性と年配の人に多いように思います。特に夏場の女性は日陰を求めて歩いているようでたまに迷惑に感じることがありますね。
それにしても、なぜ、このような通行区分にしたのでしょうか。つながった2つの通路の通行方向が異なるというのはとても不自然です。決めた側には何らかの理由があったのかも知れませんが、歩行者には迷惑なだけです。今日も通勤時間帯のこの通路は混雑するに違いありません。
東京は人が多すぎますから、理路整然と通行しないとすぐに混雑するということですね。
話はそれますが、鉄道の駅構内の階段などにも通行区分が指定されているところがあります。右側通行だったり左側通行だったり、同じ鉄道会社でもバラバラです。
それぞれの駅で決めているように思えてなりません。人の流れを観察したうえで決めているのならともかく、上記のケースのように人の流れが錯綜しているところを見てしまうと、それが行われるとは考えにくくなってしまいます。
製品や取扱説明書でさえヒューリスティック評価などでモニタリングしますが、歩行者が錯綜しているということは失敗してますよね。
ですから、実際はどのように取り決めているのかと疑問に思います。
ありがとうございました。