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事例紹介

制作

安全規格文のデータベース化と自動組版

安全規格文のデータベース化と自動組版

お客様より、従来は手作業で組版していた安全規格文(以下、安規文)を自動組版化してほしいという依頼を受けました。
そこで当社では、MadCap 社の FLARE をプラットフォームにデータベース化の提案をいたしました。(2016 年)

データベース化と自動組版への背景

製品の安全使用のためにマニュアルへ記載が必要な安全や環境に関する安規文は、近年ではグローバル化に伴い、各国で採用されている国際規格や国家規格にも対応する必要があります。
クライアントの事業部様でも、対応言語を従来の10言語程度から20言語以上に増やす方針となりました。

事業部様では、法規部門とも連携して安規文の管理・運用を遂行されてきましたが、言語数が増えることによる翻訳や文書管理について合理化したいというご依頼を受け、データベース化と自動組版対応に着手しました。

安規文の管理・運用面で抱えていた問題点

  • 安規文の管理、各国の国家規格や国際規格への対応がどうしても複雑化・煩雑化していた。
  • 安規文の管理や翻訳をExcelなどで管理し続けるのに限界を感じていた。
  • 仕向け地(輸出先)が増えたことで展開言語数も増え、その結果管理コストや制作・翻訳コストが大幅に増加していた。

データベースと自動組版による問題解決

安規文の自動組版に向けて、既存の安規文を部品(パーツ)化する方向で検討に入りました。ただし、CMSなどを用いるとなると、初期コストがどうしても膨大になります。
そこで、CMSレスでデータベース管理ができるMadCap FLAREをベースに開発に着手しました。

MadCap FLAREによる主な制作工程

MadCap FLAREによる主な制作工程をご紹介します。

安規文のマークアップ(XML変換)と部品化

Excelで管理されている安規文を、XMLで格納するために簡易的なコンバーターを用意して変換しました。イラストやピクトグラムなどの図は、手作業で変換や調整しながらのマークアップ作業を行いました。

変換した安規文や図を部品として格納するときに、各部品にIDを付与し、分類や属性など必要最小限のラベリングをしました。
製品により異なる数値などの情報は変数として扱い、製品ごとに可変するように設計しました。

安規文のマークアップ(XML変換)と部品化

PDFレイアウトの作成(フォーマッターの開発)

自動組版という性質上、極めてシンプルなレイアウトを作成しました。目次ファイル(後述)の内容に従って安規文が流し込まれ、ページに収まりきらない場合は次ページに送るなどの組版ルールを設計しました。

PDFレイアウトの作成(フォーマッターの開発)

HTMLスキンのカスタマイズ

成果物としてのHTMLは本来不要でしたが、Webによる確認や検索という内部用途に利用するためにHTMLも生成できるようにしました。ワンソースマルチプラットフォームが可能なFlareを採用する醍醐味です。

HTMLスキンのカスタマイズ

自動組版用の目次ファイルの作成

自動挿入する安規文を指定するために作成する目次ファイルは、誰でも取り扱うことができるという理由でExcelを利用することにしました。すべての安規文を網羅したExcelデータのマスターを利用して、必要な安規文を指定した目次ファイルを生成します。

自動組版用の目次ファイルの作成

自動組版の実行

目次ファイルを所定の場所に格納し、必要な言語分のターゲットファイルを用意してから、バッチビルドを実行します。
A4サイズにして10ページ程度、20言語のPDFを生成する場合、200ページのPDFが10分程度で作成できます。(PCのスペックにより異なります。)

自動組版の実行

Excelコンバーターの開発

データベースに格納されている最新の安規文をExcelで確認できるように、全言語の記載を横並びにしたExcelファイルににコンバートするツールを開発しました。

Excelコンバーターの開発

データベース化と自動組版化の効果

安規文の管理、およびその組版効率が格段に向上しました。その結果、管理・制作コストを大幅に減らすことに成功しました。
また、開発期間も3か月程度でご対応できたことで、お客様から評価をいただきました。

「安規文が整理されていないマニュアル」が世の中には多く存在すると追われ、安規文のデータベース化はその有効な解決策です。このあたりの考察について、下記の記事で解説しています。

[とくダネ!ナオキ 第1話]安規情報はもっと整理できる Vol.1